多岐にわたるリハビリと緩和ケア

 昨年4月よりリハビリテーションと緩和ケアを担当しております。

◇リハビリテーションについて前回古賀院長が述べたように、当院は上越地域で最大級のリハビリテーションセンターを有しております。平成14年12月1 日に開設しました。

平成21年度に開設した回復期リハビリ病棟に入院している患者さんには365日リハビリを行っています。リハビリスタッフは現在、理学療法士21名、作業療法士14名、言語聴覚士4名( 平成30年5月)と大所帯です。

リハビリの対象は、脳卒中や脳腫瘍などの中枢性疾患、大腿骨々折や脊椎圧迫骨折などの整形外科疾患、小児疾患、がん患者など多岐にわたっています。また術後急性期のリハビリから、回復期リハビリ、訪問リハビリと、急性期から維持期・生活期にわたるリハビリを提供しております。回復期リハビリ病棟がある当院には、急性期病院から多くの患者さんが転院され、リハビリに励んでいらっしゃいます。脳卒中による麻痺で立つことさえできなくなった患者さんが歩けるようになったり、経口摂取が全くできなくて鼻から栄養チューブを入れられていた患者さんが100%経口摂取できるようになって退院されるのをみると感動します。



◇緩和ケアについて

緩和ケアはがん末期の患者さんだけが対象と思われがちですが、そうではありません。今日ではがんと診断された時から緩和ケアが提供されることや、がん以外の疾患にも提供されることが求められています。たとえば、がんと告げられてひどく落ち込んでいる患者さんには、がんの治療を開始するよりもまずその気分の落ち込みに対応することが大切です。

また慢性呼吸不全、慢性心不全、慢性腎不全といった慢性疾患や、神経難病が進んで終末期を迎えた時の、様々な症状を緩和することも重要です。がんの進行期・終末期においては、痛み、呼吸困難、倦怠感などの身体的苦痛、不安・抑うつ、せん妄といった精神的苦痛、家族と一緒に暮らせない、仕事ができない、収入がないといった社会的苦痛、さらには生きていても何の意味もない、家族に迷惑をかけるばかりだ、早く死にたいといったスピリチュアルペインが生じますが、これらの様々な苦痛を和らげることが緩和ケアです。

 当院には18床の緩和ケア病床があります。多職種がチームとなって様々なかたちでケアを提供しています。たとえば栄養科と連携して月1回のお茶会や、リクエスト食を楽しんでいただいています。リハビリも積極的に行っています。

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